20××年サザエさん












ここは20××年。
 あいかわらずの磯野家・・・ではなかった。


 サザエさんはマスオさんの浮気が原因で極度の人間不振になってしまった。

 波平さんはあいかわらず近所の公園で幼児相手にインチキ商売をしている。(3回ほど捕まった)

 フネさんは新興宗教に入信してしまった。

 カツオくんは 執拗なストーキング行為をする花沢さんをバットで殴り障害沙汰になった。
 そして1週間ほど前に少年院から帰ってきたのだ。

 ワカメちゃんはクラスメイトの堀川くんと愛の逃走をしている。

 マスオさんは女子中学生と不倫をしている。

 タラちゃんは現在行方不明・・・・・


 ここまでは、TVで放送しているサザエさん大きく変わっていない(そーか?)




 しかし、時代は確実に動いていた。
20××年の日本の統治者はイクラちゃんであった。
 イクラちゃんは恐怖政治により国民を支配していた。



 カツオくん「ハーイハ〜〜〜イ」
 波平さん「バブゥバブバブ」
 サザエさん「チャ〜〜〜ン!!」
 サブちゃん「ハーイ!」
 イササカ先生「バープ!」

 
 イクラちゃんは「ハーイ」、「バブー」、「チャーン」の3つの言葉以外を禁止したのだった。
これ以外の言葉を使用したものは非国民とし、抹殺したのだ。
 そして
 イクラちゃんの、イクラちゃんによる、イクラちゃんのための政治を展開していた。

 このイクラちゃんの政治を反対する者は多数いた。
しかし、強大なイクラちゃんに対抗できる者などいなかった。






 そしてここは磯野家・・・・・
 波平さん「ハーイ(くそ!このままイクラちゃんの悪政には耐えられん)」
 マスオさん「バブゥ(しかしお父さん。イクラちゃんを倒すことなどできないですよ)」
 カツオくん「チャーン(ねえ。タラちゃんならイクラちゃんに対抗できるんじゃないかな)」
 マスオさん「バブバブ(少年院から帰ったばかりのカツオくんは知らないかも知れないけど
 タラちゃんは行方不明なんだよ)」

 その時
ゴォォォン!

外から鐘の音がする。
この鐘は公開処刑が始まる合図である。
フネさん「ハーイ(みんな!急いで処刑場に行きますよ!)」

磯野家のみんなは急いで処刑場に向かう。
この処刑場ではイクラちゃんに逆らったり、
「ハーイ」・・・などのイクラちゃん語以外を使用した者を始末する場所である。
毎週月曜日に公開処刑が行われる。
磯野家はかかさず見に行くのだった。






そしてここは処刑場。
この場所は東京ドームを改造して造られている。
この処刑場(通称 処刑ドーム)の一番眺めのいい場所にイクラちゃんの玉座が置かれ、
イクラちゃんはふんぞり返って観ていた。

イクラちゃん「ハーイ(フハハハハ!タラオのいない日本など貧弱よのう・・・)」
そしてグラスに入っている牛乳をクイッと飲み干す。
すぐに側近の中島くんが 空になったグラスに牛乳を注ぐ

中島くん「チャーン(イクラ様。今日のお牛乳はいかがですか?)」
イクラちゃん「ハーイ(うむ。なかなか美味である。このまろやかな甘味・・・・ふむ。見事だ)」
中島くん「ハーイー(はい。なにしろこの牛乳のメーカーは牛肉の偽装をした雪じる・・・・
あ、いえその・・・ゲホゴホ。な、なかなかの珍味ですから)」
イクラちゃん「バブゥ(むぅ。それよりも中島よ!タラオの行方は分かったのか?)」
中島「チャーン(は!現在 捜索中です。)」


ドガァァアン!!


近くで大きな衝撃音がした。
イクラちゃんは、側近の中島くんと音のした場所へ向かう。


すぐに音のあった場所へ到着した。そこは処刑ドームの食堂であった。
食堂は破壊されていた。
そして壁に貼ってあったイクラちゃんのポスターにはマジックで大きく「バカ」と書かれていた。
イクラちゃん「バブゥ!?(これは一体!?)」

???「久しぶりですぅ」
どこからか声が聞こえる

中島くん「バブゥゥ!(だ、誰だ!イクラちゃん語を使用していない非国民め!!)」
???「あ!その声は中島のお兄ちゃんですぅ。」
中島くん「バブバブ(何?誰だ!!一体どこにいるんだ!?)」

???「ここですよ・・・・」




目の前にあった冷蔵庫が 音もなく開く
すると中からフグタ タラオが出現した。
タラちゃん「こんにちわです」


イクラちゃん「チャーン(タラオ・・・・ふっふっふ。オレを倒しに来たのか?)」
タラちゃん「イクラちゃんの恐怖政治も終わりですよ。
これからはこの僕が日本を支配します。
そして弱肉強食のすばらしい修羅の国にしてみせます!

中島くん「ハーイ(イクラ様!この中島におまかせを・・・)」
中島くんは日本刀でタラちゃんに向かって行く。
中島くん「くらえぇえぇぇぇ!!!!」
しかしタラちゃんに真剣白刃どりをされ、刀を奪われる。

中島くん「く・・・・」
タラちゃん「平気なんですか?中島のお兄ちゃん!
イクラちゃんの暴君ぶりは、側近のあなたが一番知ってるはずですぅ!」

中島くんは思っていた。
確かにイクラちゃんの政治はひどすぎる。逆らう者を全て処刑し、国民を恐怖によって支配している。
自分が言葉を話せないからといって、
全国民に「ハーイ」「バブー」「チャーン」しか使用してはいけない法律を作るなど勝手過ぎる。
だが、イクラちゃんに勝てる者などいるわけはないと・・・・。

タラちゃん「僕ならイクラちゃんを倒すことができます!
中島のお兄ちゃん。正義に目覚めるです!!」

中島くん「・・・・・・そうだよね。タラちゃんありがとう」
確かにイクラちゃんに中島くんも不満を持っていた。
しかし、簡単にイクラちゃんを裏切ったのは他に理由がある。
それは、タラちゃんに逆らえば確実に奪われた日本刀で攻撃されると思ったからだ。

イクラちゃん「バブゥ(何だ?裏切るのか!?)」
中島くん「もうイクラちゃんの やり方にはついて行けない!」
イクラちゃん「ハーイ(バカだな。オレに勝てると思っているのか?)」
中島くん「今は永遠の幼児 超人タラちゃんがいるんだ!」


そんな時、外が騒がしくなってきた。
そして兵士があわててイクラちゃんの元へ来る。
兵士「バブゥ(イクラ様!大変です。反乱が起きました。
磯野波平率いる反乱軍が攻めてきます!!)」

中島くん「イクラちゃんの悪政もこれまでだね!」
イクラちゃん「バブゥ(ふっふっふ・・・・面白い)」
タラちゃん「イクラちゃん!覚悟です」
イクラちゃん「ハーイ(安心したぞ。タラオ・・・やはりお前はオレのライバルだ)」
タラちゃん「??」
イクラちゃん「チャーン(また会おう。タラオよ・・・・)」

そう言うと、イクラちゃんの全身から強烈な光が発射された。
タラちゃん「な・・・・なんですか!?」



気付くと、目の前にはイクラちゃんはいなかった。







そして、しばらくして・・・・・

この日本は極端な軍国主義の国へ変わって行った。
新しく支配者となったタラちゃんは
「世界を支配するには軍事力は欠かせない」
との考えから核を大量に保有した。
全国民を軍人として教育し、厳しい訓練によって死亡してしまうケースも多い。
そのため、男子の生存率は1%となったが、生き残った者は修羅のような強さであった。


また行方が分からなくなったイクラちゃんであったが、
その後、アメリカを制圧しタラちゃんの支配する日本と全面戦争をすることになるのだが・・・・
それはまた別のお話しで・・・・・・・・・













戻る

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送