イクラ殺害計画(上)






よう。俺タラオだ!
最近ストレスたまっててよー。
あとちょっと朝から気持ちわりーんだ。

え?なんでかって。
聞いてくれよ。
イクラだよ。あいつがストレスの原因。
朝から気持ち悪いのは、お袋のサザエが原因だけどな。
朝からケーキ食わせやがった。おかげで胃がムカムカしてな。
ちょっと気持ちわりーんだ。
それはいいとして。ま、別に毎日ケーキ食うわけじゃねえからな。

俺にとって重要な問題はイクラだ。
俺は正直な、イクラの存在はうぜえと思っているワケよ。
何が「ハーイ。チャーン。バブー」だ。
なめてんのか?
いい加減、言葉覚えろよ。
俺はてめえ専用の通訳になった覚えなんてないっつーの!
うぜーーーーーーーーーーー!!!!

けどよー。
それだけならまだいい!
イクラの野郎・・
俺の女に・・つまりリカに・・
お医者さんごっこしようと迫ってるらしい。
ゆるせん!
そんな卑猥なことを覚える前に言葉覚えやがれってんだ!
それによ。言葉使えねえってことはだ。
全部ジェスチャーでお医者さんごっこをしようと迫ったってことだろ?
ある意味すごいけどな。
なんつーかよ、もう欲望のまま突っ走ってるんじゃねーの?
そんなワガママ許されるわけねーだろ!!
俺以外な。
あー俺以外の男がリカに迫ってると思うと腹が立つぜ!
フンガーフンガーーーーー!

興奮したらちょっと吐き気が。。
生クリームたっぷりのショートケーキだもんな。
胃もたれもするぜ。胃が気持ちわりー。
ちょっと水でも飲むか。
ゴキュゴキュ。
ふー・・ちょっと落ち着いたな。


さて、水を飲んで少し冷静になったとこで。
昨日から考えていた作戦を実行しようと思う。
作戦ってなんだって?
それはな、イクラのクソガキをぶっ殺すことよ。
もうあいつの存在そのものが許せねえ。
怒りの臨界点を超えちまってんだ。
今じゃ、イクラって聞いただけでキレそうになる。
ここまできたら殺るしかねえだろ。
だが完全犯罪じゃねえと駄目だ。
俺はこれでも世間じゃよい子として通ってるしよ。
だってよ。よい子の俺が殺人なんてするワケねーって、みんな思うだろ?
思うよな。そこが俺の頭のいいところよ。

そうやってイクラぶっ殺す計画のために、いい子ちゃん演じてるんだ。
あんなインチキくせえ敬語が天然なわけねえだろ!?
しかも俺ってまだ3歳。
難しいんだよ。幼児にとって敬語は。尊敬語、丁寧語、謙譲語ってあるんだけどよ。
色々勉強したぜ。
「お母様。これからお公園へ行って来て、友人のリカさんとお会いしてきてもよろしいでしょうか?」
なんて最初は言ってたからな。でもお袋から。
もっと子供っぽい話し方をしなさいっツッコまれてよ。
とりあえず。「〜〜でちゅ」なんて口調に変えたんだ。
な?いかにも3歳児らしいだろ?「でちゅ」なんて。

さーて、一番大事なイクラ殺人計画についてだが。。
三輪車でひき殺そうと思っている。
あいつが一人でいる時に・・・・
後ろからガツンとよ。


ということで俺は今イクラを尾行している。
ちょうど、あいつは一人で歩いてるぜ。
よしよし。いいぞ。
これからぶっ殺してやるから待ってろよ。。
うーん。問題はどの場所で殺すかだが・・・・
慎重にやらないといけねえ。
お。イクラのやつ、公園に入って行ったな。
ちょうど中には誰もいねえし。
へっへっへ。ラッキー。イクラの野郎、砂場で遊んでやがる。
ぶっ殺したあとはそのまま埋めるのにちょうどいいな。

おし。んじゃ、さっそく作戦を実行するか。
俺は三輪車で特攻した。
ガツーーーーン!!!

三輪車から確かな手ごたえがあった。
イクラは3メートルほどふっとんだ。
やったぜ!これならイクラもひとたまりもねえだろ。
そう思ってたら・・・
まだ生きてやがる。しぶといな。
俺は砂場で倒れてるイクラにむかってとどめをさすべく、
三輪車でひいた。頭を。

グシャという確かな手ごたえ。
あいつは砂場に頭をうずめもがいている。
俺はアイツが砂場から復活しねえように
きっちりと三輪車の前輪に体重をかけた。
これであいつは砂場から逃げれねえだろ。

「バブーバブー」という悲痛な声が三輪車の下から聞こえてくる。
と同時に無様に腕をバタつかせてやがる。
いい気味だ。
イクラよ、このバブーがおめえの遺言ってか?
なんか笑えるぜ。グハハハ

「イクラちゃーん♪ハイ、バブー、チャーン以外の言葉話してみるでちゅ。
助けてくだちゃいってね。言えたら助けてあげまちゅよ?ん〜〜?」

俺はこう言ってやった。
馬鹿にするようにわざと幼児言葉でな。
イクラは相変わらずバブーしか言わねえ。
あいつが他の言葉話せねえのは俺が一番よく知ってるからな。
だがこういう悪いことをしているときによく思う。
俺ってカッコいい〜〜ってな。
おっと、いかんいかん。
こんなんじゃ完全に悪役だぜ。

と冗談はおいといてだ。
あと一息だ。あと少しでイクラをやれる。。
そう思ってたらよ。
「ちょっと、何してるのーーー!!」
背後から中年の女の声が聞こえた。
やばい。あとちょっとだというところで見つかっちまった。
だが、顔は見られてない。

続く






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