美童戦士タラオムーンR









前回の物語では
タマの渡した、謎の三輪車によって、
タラオとリカは美童戦士に変身するのだった。
そして、美童顔戦士二人の協力により、
世界征服をたくらむ、悪の女王クィーン・ワカメの魔の手から見事勝利を収める。
タマはその勝利を喜ぶのだが、
タラオとリカは正義のために戦うのがイヤだと言う。
困ったタマはなんとか、2人の協力を得ようと連日頼み込む.。

しかし、2人の答えはいつも ノーである。


そしてこの日もまたタマがタラオとリカに「正義の為に戦ってくれ」と頼むのだった。
タマ「タラオくん!リカちゃん!君たちは選ばれた美童戦士なんだ。クィーン・ワカメと戦ってくれ」
タマは必死に頼む。
実は、ここ1週間、毎日頼みにきているのだ。

リカ「しつこい猫ねえ。。タラちゃんこの猫埋めちゃおっか?」
タラオ「リカちゃん。タマは一生懸命なんですぅ。だからお願いを聞いてあげるです」
タマ「ほ、本当かい!?タラオくん」
タラオ「本当ですぅ〜。でもその前に僕のちょっとしたお願いも聞いて欲しいです」

タマの顔が一瞬凍る。
それもそのはず、
タマは前回の話しでは 意識が飛ぶまでタラオとリカに蹴られたのだ。
だからまた、猫サッカーのボールにされるのでは?と警戒した。

タマ「え〜と。。まさかまた猫サッカーのボールになれと?」
リカ「あら、それも面白いわね」
タラオ「アハハ。そんな酷いことしないです。僕はよい子のタラちゃんですぅ〜」
タマ「あ、違うんだね。それじゃ頼みっていうのは・・・?」
タラオ「全然たいしたことじゃないです。ちょっと棒投げの相手して欲しいんです」
タマ「え?それだけかい?」
タラオ「本当はハチとしてもいいですけど、
万年浪人生のジンロクさんが散歩に連れて行ってるから無理なんです。」

タラオの条件に拍子抜けするタマ。

タマ「あ、本当に棒投げに付き合うだけなの?」
タラオ「ん?それだけですよ〜!」


そしてタラオ、リカ、タマは棒投げをするために磯野家の家から移動することにした
タラオ「僕達が投げた棒を拾ってくるんですよ。」
タマ「うん!わかったよ♪」
タラオ「タマはエライです。猫なのに棒投げができるです♪」
テクテクと移動する。


そしてタラオが棒を投げる。
ヒューンと棒は飛んで行った。
タラオ「さあ、タマ。棒を拾ってくるです♪」
しかしタマは動かない。
リカ「早く拾いに行きなさい!」
タマ「い、いや、しかし・・・」

タラオの投げた棒の行方は、自動車がガンガン走っている高速道路であった。
絶え間なく車が行き交う。

タマ「し、死んじゃうって!?」
タラオ「さ。高速道路にレッツ・ダイブです!棒を拾ってくるです♪」
リカ「大丈夫。猫が車にひかれることなんて珍しいことじゃないわよ」

強引に車にダイブさせようとする2人であった。
そんなときに1台の赤いスポーツカーが目の前に止まる。
そして中から人が降りてくる。


イクラ「バブー」
タラオ「あ。イクラちゃんですぅ〜」
リカ「久しぶりね♪」

タマ「き、君は!?」
タマはイクラを見て驚いた。

リカ「あらあら、イクラちゃん カッコイイ車ね」
イクラ「ハーイ♪」
タラオ「あれ?イクラちゃん。免許とったですか?」
イクラ「チャーンチャーンハーイ」
タラオ「あ、なるほど。そうだったんですかぁ」

イクラの発する意味不明の言語に、首をかしげるリカ。
タラオだけはイクラの言葉が理解できているようである。

リカ「イクラちゃん、なんて言ってるの?」
タラオ「まだ幼児だから無免許だそうです。
あと、この車は盗難車だって言ってますぅ」
リカ「あらあら、盗難車だったの?
じゃあ後で整備会社に行って、塗装しないとね。
ナンバープレートも交換しないとダメだし。」
タラオ「整備会社ならそこの3丁目のお店がいいですよ。外国に売るルートを持ってるですぅ」
イクラ「ハーイ♪♪」

アハハと笑いあっている3人。
警察もまさか幼児が外国に盗難車を流してるなんて予想すらしてないだろう。
真実は小説より奇なりとはまさにこのことだ。


タマ「君は、まさか君はイクラちゃんかい?」
3人の会話に突如入ってくる、タマ。

イクラ「バブー?」
なんだテメーは?という顔をするイクラ。
ちょっとその迫力にたじろぐタマだが、
勇気をだし、言葉を続ける。

タマ「イクラちゃん。君もタラオくんたちと同じように選ばれた美童戦士なんだ!」
必死に言うタマだが、
「やれやれ、猫がアホなことを、ほざいてるぜ!?」
という顔をしてまるで相手にしないイクラ。

そんなとき、

「金水晶はもらったぁ!!」
と、どこからか声が響き渡る。














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